ベッドの選び方
ベッド選びのポイント
ベッドフレームより「マットレス」を重視する
ベッドフレームはサイズを優先
収納付きなど、ベッドフレームも多様化している
ベッドを買い換える場合、なにに注意すればいいのでしょうか。
最近は、多種多様なベッドが売られており、選択肢が多いため、自分のライフスタイルに合ったベッド選びは意外に難しいのです。
おすすめベッドフレームの選び方
ベッドフレームの必要性
ベッドは毎日使うので、生活の質を左右する大事なアイテムになります。
特に室内を有効活用する上でベッドフレームは重要で、インテリアとしてのデザイン性はもちろん、収納機能も担ってくれます。
例えば、ヘッドボードに棚が付いていれば目覚まし時計やメガネ、本などを置けますし、ベッドの下に引き出しがあれば、そこにシーツや枕カバー、パジャマをしまえます。
また、カビが気になる方は足の高いベッドフレームを選び、風通しをよくしつつ、収納ケースを置く選択肢もあるでしょう。
さらに、すのこタイプのベッドフレームを選べば、湿気の多い部屋でも通気性を確保できます。
このようにベッドフレームにはさまざまな使い方があります。
生活空間や室内の色合いに沿ったデザインを選ぶもよし、機能性を重視するもよしです。
まずは条件や優先順位を決め、自分の目的に合ったベッドフレームを見つけてください。
安いベッドフレーム
コストを重視するなら、安いベッドフレームを選択する方法もあります。
引越しが多く、その都度ベッドを買い替える方や成長期のお子様で数年以内には買い替えが必要だと既に分かっている場合などは、安いベッドフレームを一時的に使用するのも便利です。
安いといっても粗悪品とは限りません。
家具屋さん独自のプライベートブランドで生産から販売までを一元管理したり、流通を徹底的に効率化するなどしてコストダウンを図り、一定以上の品質の商品が安く販売されているケースもあります。
ただ、注意したいのはサイズです。
リーズナブルなベッドフレームの場合、特殊なサイズ設定で専用のマットレスとセットで購入させ、プライスダウンを実現させている商品もあるのです。
安くても標準的なサイズのベッドフレームを選択すれば、他メーカーのマットレスでもサイズがぴったり合うので、汎用性があり、将来に渡り長期的に使用できます。
ベッド購入時にはマットレスを重視する
ベッドを購入する際には、マットレスを重視した選択がなにより大切です。
多くの方はおしゃれで利便性の高いベッドフレームばかりに着目しますが、寝心地を決定するのは「マットレス」です。
どんなにいいベッドフレームでも、低品質のマットレスとの組み合わせでは、まったくの無意味。
快眠を得たいのであれば、マットレスを重視すべきなのです。
つまり、大切なのは「マットレスの選び方」なのです。
コイルマットレス
マットレスにいくつかの種類がありますが、代表的なマットレスは「コイルマットレス」で、その中が「ボンネルマットレス(写真左)」と「ポケットコイルマットレス(写真右)」に大別されます。
ボンネルタイプは、スプリングコイル全体が連結した構造になっており、硬めの寝心地なので寝返りが打ちやすく、腰痛のある方におすすめのマットレスと言えます。
価格もお手頃なものが多くなっています。
また、ポケットタイプは、コイルがひとつひとつ独立しており、点で支えるタイプのマットレスなので、体の圧力を分散させてくれる特性があり、体への負担が少ないと言われています。
ボンネルより価格は高めになりますが、柔らかめの寝心地を好まれる方におすすめです。
ノンコイルマットレス
ノンコイルマットレスとは、その名の通りコイルを使っていないマットレスを指します。
コイルマットレスに比べて柔らかめでゴツゴツ感が少ない点が特徴です。
シンプルな構造で、低反発ウレタンや高反発ファイバー、高反発ウレタンやラテックスを芯に使って層を重ねた作りになっています。
素材がびっしりと詰まった状態ですので、コイルマットレスに比べ通気性はやや劣ります。
ノンコイルを選ぶ場合はベッドをすのこ状のものにしたり、ベッドパットを使うなどして通気性を高める工夫をするとよいでしょう。
魅力は作りがシンプルゆえに比較的低価格であることです。
湿度を受けやすいため、耐久性に問題があるとの指摘もありますが、改良を繰り返し今では高品質なタイプが発売されています。
是非マットレス売り場で実際に寝心地を試して自分にあったマットレスを見つけてください。
おすすめのベッドメーカーとブランド
ベッドメーカー選びのポイント
海外の有名ベッドは高品質
日本メーカーも負けてない
SIMMONS(シモンズ)
高級ホテルで使用されているケースが多いSIMMONS(シモンズ)のベッドとマットレスは、日本を始め世界中に多くのファンを作りつづけています。
世界で初めてポケットコイルを開発したメーカーで、ピアノ線と同等の超硬鋼線を使用し、さらにそれをおよそ40パーセントも圧縮する技術により作られたポケットコイルは、しっかりと体を支え、正しい姿勢をキープさせるベースとなっています。
価格はベッドとマットレスのセットで、シングルタイプは12万円前後からありますが、ダブルやクイーンなど大型タイプになると30万円から40万円前後の価格帯が中心です。
寝心地がいいだけではなく腰痛に効果があるなど口コミの評判もよいのも特徴です。
Sealy(シーリー)
Sealyは宙に浮いている感覚の寝心地を実現するベッドを提供している世界的なメーカーです。
身体を優しく包みつつ、最適化された反発力で心地よく、ぐっすりと眠れる快適性を提供しています。
マットレスはとても重厚感がある厚みで、視覚的に高級感や寝心地のよさを感じさせてくれます。
さらに、10万円未満の価格帯でも商品が充実しているので、予算に合わせて多くの選択肢を提供している点がSealyのよいところです。
まるで雲の上か天国にいるかのような、満足感の高い寝心地が得られると評判になっています。
1881年の設立以来、100年以上の歴史を持つブランドのマットレスなので、平均的なメーカーよりも品質がよく、自信を持っておすすめできるベッドメーカーです。
Serta(サータ)
Sertaは全米でトップの売上を誇るベッドメーカーで、日本でも注目が高まっているベッド・マットレス企業です。
設立は1931年と歴史が古く、近年は世界の高級ホテルで採用実績を積み重ねています。
価格はやはり、10万円台とやや高価格帯が中心ですが、中には5万円台とリーズナブルなものもあります。
高級ホテルで評価されているだけあって、低価格帯の商品であってもSertaレベルの高品質マットレスと評判です。
クッション性はやや柔らかめですが、睡眠の質は良好でよく眠れると口コミで評価されています。
価格に対して高級感や良好な寝心地があるマットレスとの口コミも存在します。
特に欠点や問題点は感じられず、長く愛用できそうな好印象のマットレスを提供するメーカーだと言えます。
フランスベッド
フランスベッドのマットレスは、その品質のよさや価格の安さから多くの方々に人気となっています。
シングルやダブルなど様々なサイズだけでなく、脚付きや介護用などの種類もラインナップしており、総合ベッドメーカーの地位を不動のものにしています。
フランスベッドの特徴として「機能性の高さ」があります。
必要に応じて脚を取り外せるベッドがあるなど、持ち運びが便利なだけでなく普通のベッドにも使用できるフレキシビリティがウリのひとつです。
床に直接置いて寝ることもできるこのマットレスは、熟練の手作業によって一つ一つ作り上げられています。
赤緑グレイの三色が用意され、価格は税込みで3万8880円となっており、店舗での購入はもちろん、通信販売でも取り扱っているので簡単に購入できます。
日本ベッド
日本ベッドは1926年創業の日本でも屈指の伝統を誇るマットレスメーカーです。
その歴史の中で海外の新しいライフスタイルを積極的に取り入れつつ、日本にあったスタイルに昇華する進化を続け、その魅力を増してきました。
日本ベッドでは「シルキーシリーズ」と「ビーズシリーズ」の2つのブランドを展開しています。
「シルキー」については基幹的な存在である一方、「ビーズ」はその品質をよりリーズナブルな価格で提供することで幅広いユーザーの取り込みを目的としているシリーズです。
いずれも体圧分散性に優れている柔らかいスプリングが使用しているため、その寝心地の良さが高い評判を集めています。
ニトリ
「コスパがよい」と口コミで高い評価を得ているのがニトリのベッドマットレスです。
ニトリが開発したNスリープマットレスは、ポケットコイル複層構造によって理想の眠りを追求しています。
コイルスプリングが円筒形の袋に入り、点で体を支えることで体のラインにフィットし、睡眠中に体の特定の部位に圧力がかからないのが特徴です。
優れた体圧分散性を発揮して体の負担を少なくし、心地よい眠りを実現します。
上段のポケットコイルがボディの形に合わせてフィットし、下段のポケットコイルがボディをしっかり支えます。
立ち姿勢と同じように背骨のSラインがキープされた状態になるので、気持ちよく眠れます。
コイルが独立しているので、横揺れが少なく寝返りをしたときの音が気にならないメリットがあります。
ASLEEP
ASLEEPは今注目のベッドやマットレスの総合メーカーです。
マットレスは分かりやすい3タイプのラインナップが特徴的で、体格や寝心地などで選べます。
価格帯は手頃な5万円台半ばが中心で、10万円以上や20万円台の商品もラインナップされています。
値段がやや高く気軽に買うのは難しいですが、日本人体型で寝心地に拘る人におすすめと評判です。
寝心地は抜群で、この点でこれまでのマットレスとは一線を画しますから、未知の感覚を体験してみたい人におすすめできます。
メンテナンスを怠らなければ、20年は使える耐久性を実現しているので、長く使い続けたい人にとっては経済的だと高評価です。
柔らかさと反発力を兼ね備えているので、長期耐久性と合わせて価格、つまりコスパのよいマットレスと言えます。
無印良品
比較的安めで、かつ高品質ののベッドの購入を希望している方には無印良品のベッドがおすすめです。
ベッドはフレームよりマットレスが優先すべきですが、無印良品のマットレスは大きく分けて6種類あり、その中の3種のシリーズは、日本の職人が一本一本手作業で作っています。
ラインナップは。「高密度」「超高密度」「増量タイプの超高密度」があり、上位になるほどコイルが柔らかく、その数も増えていきます。
その分、寝心地は沈み込みが深くなり包み込まれるような感覚になります。
中でも体にフィットし一番バランスが良いのは「高密度ポケットコイルマットレス」で、コイル数が有名メーカーのベッドに匹敵します。
これだけの数のコイルを使用していれば10万円以上するものも少なくありませんが、無印良品では31500円と優れたコストパフォーマンスになっています。
ポケットコイルマットレスシリーズは値段が31500円~9000円と幅広くなっていますが、これは値段が高くなるほど、より弾力性の高いバネを使用しているともにその数も多くなるからです。
値段と寝心地は比例するわけではないので、実際に店舗でバネのサンプルを見たり、横になってみるのがおすすめです。
一人暮らしにおすすめのベッド
一人用のベッド選び
収納付きや折りたたみなど室内を有効活用するベットがおすすめ
少し大きめのセミダブルも検討する価値あり
一人暮らし用ベッドはどこで買うべきか
一人暮らしを始める際にもベッドは欠かせません。
人生の約30%は睡眠の時間なので、これを快適に過ごすためにも高品質なベッドマットレスが必要になるのです。
そんな中、格安なベッドを購入できるメーカーと言えば「ニトリ」「無印」「ikea(イケア)」などが一般的ではないでしょうか。
誰もが知っているブランドで、店舗数も多いので安心できます。
またデザインも豊富なので、格安ベッドでもおしゃれな雰囲気を作れます。
そして一人暮らしといえば、学生や社会人の方ともに引っ越しの機会も多々あるかもしれないので、移動しやすいものが便利でしょう。
一人暮らし用のベッドは組み立て式のものも多いので、引っ越しには最適です。
一人暮らし用のベッドは、店舗はもちろん通販でも購入できる点がポイントです。
比較的コンパクトなので、搬送も簡単で、自分一人で組み立てられます。
収納付きベッドがおすすめ
一人暮らしで荷物が多めの方には、収納機能が付いたベッドフレームの「収納ベッド」がおすすめです。
ベッドは室内で最も面積を取るため、ベッドの下に収納スペースがあると場所を有効活用できるのです。
主に、ベッドの下に収納スペースを備えた「スタンダード収納ベッド」、その容量を大きくした「チェストベッド」、ベッドの寝る面を跳ね上げるタイプの「跳ね上げ式ベッド」の3種類があります。
ikeaや無印などでは、おしゃれな収納付きベッドやコンセント付きの収納付きベッドが売られているので、インテリアにこだわる方でも多くの選択肢があるでしょう。
また、マットレスの下に空間があるので、通気性がよく、カビが生えにくいメリットもあります。
一人暮らしには折りたたみベッドもおすすめ
一人暮らしをするなら、折りたたみベッドマットレスがおすすめです。
折りたたみベッドマットレスは収納が可能なので、スペースをあまり取りません。
いくつも部屋がある環境ならどんなベッドでも構わないかもしれませんが、ワンルームの物件だとスペースには限りがあります。
折りたたみのベッドマットレスの購入で、スペースが確保でき、部屋を広く使えます。
また折りたたみベッドマットレスの中にはソファーとして使用できるものもあります。
ソファー兼ベッドとして使用すれば、あまり広くない部屋でも快適に過ごすことが可能となります。
ニトリや無印、ikeaなどでは格安でおしゃれな折りたたみベッドマットレスがたくさん販売されています。
実家から引っ越しし、一人暮らしを始めるなら折りたたみのマットレスに新調してみてはいかがでしょうか。
サイズはセミダブルがおすすめ
一人暮らしの方がベッドを購入する際、無条件でシングルサイズを買ってしまうのは、やや考えものです。
むしろ、やや大きめのセミダブルがおすすめです。
セミダブルのベッドでも、ニトリや無印良品、ikeaなどで格安で購入できるので、決して高い買い物ではなく、非常にコストパフォーマンスに優れています。
やや広めの睡眠環境があれば、体も心にも余裕ができるので、より快眠しやすくなります。
また、ニトリや無印良品などで販売されているセミダブルのベッドは分解して組み立て直せます。
女性であっても30分あれば分解できるので引っ越しも簡単です。
セミダブルのベッドはマットレスも豊富に用意されているので、買い替え時に合うサイズがないとの心配もありません。
夫婦におすすめのベッド
二人用のベッド選び
ポケットコイルは振動が伝わらない
ダブル以上のサイズで余裕の寝返りを!
二人寝用ベッドの選び方
夫婦のベッド選びでおすすめなのは、シングルサイズの別々のベッドではなく、二人で一緒に眠られる二人用のベッドとマットレスの組み合わせです。
特に新婚時は二人の時間が大切ですから、寝心地のよくて、さらに睡眠を妨害しないマットレスの選択が重要となってきます。
コイルタイプのマットレスでは、振動が隣に伝わってしまう可能性が高くなるので、なるべく影響を与えない高品質なマットレスを選んでください。
例えば、面で支えるボンネルコイルは横に振動が伝わりやすいですが、ポケットコイルは点で沈み込むので、寝返りを打っても振動が控えめです。
無印やニトリであれば、ウレタンマットレスを含め、種類や価格帯も豊富です。
しかし、価格優先でマットレスを選ぶのは避けて方が無難です。
特に二人で寝るマットレスは、多少高くても、振動が隣に影響しない高品質なマットレスを選びたいものです。
サイズはダブル以上がおすすめ
夫婦二人で同じベッドに眠る場合には、ダブルサイズ以上ではないとゆったりと眠れません。
ダブルサイズは横幅が140㎝ですが、人間が熟睡できる最低幅が横幅70㎝と言われているので、140㎝のダブルサイズは二人で眠る場合の最低限として考えなければいけないのです。
新婚さんは二人でぴったりとくっついて寝たい気持ちが強いかもしれませんが、寝心地をよくするためには広いに越したことはありません。
できるだけ広めのベッドとマットレスを選ぶのがポイントです。
格安のダブルベッド
近年、新婚時にはダブルベッドを選ぶ方が多くなっていますが、新婚時には他の家具も新調新するので、経済面を考慮して安いベッドを買う傾向があるようです。
しかし、これは問題です。
最も体が密着し、長期間使うベッドを重視しないのは、自ら健康を放棄するような行為です。
ベッドフレームは安くても、マットレスだけはいいものを買ってください。
寝心地のよさを決めるのはマットレスです。
無印やニトリのような量販店では、比較的安い価格のベッドが多く揃えられているので、ついつい安いベッドに目が行ってしまうのは理解できます。
しかし、安かろう悪かろうでは後悔必至です。
10年以上は使うベッドです。
無理をしてでも高品質のマットレスを選んでください。